| 研究課題/領域番号 |
24K03180
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| 研究種目 |
基盤研究(B)
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| 配分区分 | 基金 |
| 応募区分 | 一般 |
| 審査区分 |
小区分80020:観光学関連
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| 研究機関 | 和歌山大学 |
研究代表者 |
加藤 久美 和歌山大学, 観光学部, 教授 (30511365)
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| 研究分担者 |
Miller Graham 和歌山大学, 国際観光学研究センター, 客員教授 (40832697)
川久保 俊 慶應義塾大学, 理工学部(矢上), 准教授 (50599389)
岡田 美奈子 追手門学院大学, 地域創造学部, 教授 (50981065)
Sharpley Richard 和歌山大学, 国際観光学研究センター, 客員教授 (60863082)
Doering Adam 和歌山大学, 観光学部, 教授 (70784560)
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| 研究期間 (年度) |
2024-04-01 – 2028-03-31
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| 研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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| 配分額 *注記 |
18,460千円 (直接経費: 14,200千円、間接経費: 4,260千円)
2027年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2026年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2025年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2024年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
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| キーワード | デスティネーション / ウェルビーング / 評価指標 / 観光地域づくり / コミュニティ / デスティネーションウェルビーング / 観光地域マネジメント / 地域文化 / 環境保全 / サステナビリティ |
| 研究開始時の研究の概要 |
「リジェネラティブ(再生)ツーリズム」の理念に基づき、持続可能な観光地域づくりにおける「デスティネーション・ウェルビーングDW」の定義、評価(測定・モニタリング)方法論を構築する。特に「地域(観光事業者・住民)」の視点を重視し、DWと「観光客満足度」との関係に注目することで、持続可能な観光に新たな理論を加える。これは政府も重要課題とするオーバーツーリズム問題、観光産業革新の根本的解決に挑むものであり、持続可能なデスティネーションマネジメントにおける理論を一歩前進させ、負荷の軽減や規制だけでなく、地域貢献の増大、「観光がいかにDWに貢献し、DWはいかに観光の質を向上させるか」を問うものである。
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| 研究実績の概要 |
持続可能な観光の推進は当然ながら環境保全が基盤となるが、これまでの推進体制で、観光推進と環境保全の相乗効果については検証されてきていないことが明らかになった。環境省では、これまで「名水百選」、「平成の名水百選」、「残したい“日本の音風景百選”」などにより、豊かな水辺、星空、音の風景等、地域特有の五感で感じる自然や文化(「良好な環境」)の保全活動の推進、また近年では、「令和の里海づくり」モデル事業や良好な環境創出活動推進モデル事業を実施し、地域の「良好な環境」の創出を支援してきている(環境省, 2025)。これら良好な環境は地域特有の「観光資源」となり得ることは、すなわち、その保全、維持、また向上を担うのは、地域住民のみならず、それを利用する、事業者や来訪者であり、その役割や指針を明確に示す政策が必要である。これらはサステナブル、リジェネラティブツーリズムの考えに資するもので、その理論の基づいた観光活動を推進することは「良好な環境」推進、経済、社会的寄与につながる。しかし、これら「良好な環境についてはその定義、選定基準が統一されておらず、またその効果検証もなされていない。今後持続可能な観光を推進するにあたり、この基盤を見直すことは緊急に求められる。すなわち、観光推進も脱炭素・ネーチャーポジティブ・循環型社会」を基盤にし、また明確な定義・評価方法・基準を設けることで、真の持続可能な観光推進、すなわち、住民、来訪者、事業者すべてのステークホルダーにとってプラスとなり、環境保全にも資する、すなわちDestination Wellbeingにつながっていく。
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| 現在までの達成度 |
現在までの達成度
2: おおむね順調に進展している
理由
Destination wellbeingの定義、今後の方向性で重視すべき二点が明確になったため。
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| 今後の研究の推進方策 |
今後の取り組みでコアとなる二点を再確認した。一つは、持続可能な観光地域づくり指標の多くは環境ビジョン(V)「脱炭素・ネーチャーポジティブ(NP)・循環型社会構築」の具体化とともにレビューが必要となってきている。評価指標、それに基づく表彰制度などが乱立し、その多くに「曖昧、また不適切な記述が見られる」「エビデンスを欠く」「信頼できるエビデンスに基づいていない(53%が曖昧・不適切な表現)」とされる。科学的データに基づいた、信頼性・透明性ある評価指標を設けることにより、サステナビリティに統一した動きを作り、消費者の選択、事業者の商品開発、政策・戦略の決定に指針を示すことができる。今後世界の動向も参考に評価、可視化の指標の見直しを行っていく必要がある。二つ目は、上記のような「脱炭素、NP, 循環型社会」を基盤とし、保全活動に資する「リジェネラティブツーリズムな観光」の効果(社会、環境、経済)を可視化することにより、域内連携、体制強化、来訪者によるイメージ向上、人材確保、などの良サイクルを生み出すことができる。保全情報を基盤とし、定量定性的データを盛り込んだ持続可能な地域づくり、観光事業者・来訪者による貢献、来訪者満足度、来訪者満足度等を総合的な評価として可視化することは、体制強化、発展的連携、地域のブランド化など、観光が地域の活性化につながる好循環を生み出すことができる。持続可能な観光評価を訪問地、宿泊、イベント、デザイン等で行っているEarthCheck、またEnabling factor活用自治体や環境意識向上の目的で使われている指標も確認していく。データソースとしては環境省水辺の環境活動プラットフォーム等、保全と観光利用を推進する活動に注目する。
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