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生殖への心理学的介入に関するジェンダー論的研究

研究課題

研究課題/領域番号 24K03196
研究種目

基盤研究(B)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分80030:ジェンダー関連
小区分08010:社会学関連
合同審査対象区分:小区分80030:ジェンダー関連、小区分08010:社会学関連
研究機関九州大学

研究代表者

藤田 智子  九州大学, 比較社会文化研究院, 准教授 (20782783)

研究分担者 Tobias Bauer  熊本大学, 大学院人文社会科学研究部(文), 教授 (30398185)
中邑 啓子  明海大学, 外国語学部, 教授 (20449044)
大貫 挙学  佛教大学, 社会学部, 准教授 (60779586)
研究期間 (年度) 2024-04-01 – 2028-03-31
研究課題ステータス 交付 (2024年度)
配分額 *注記
18,460千円 (直接経費: 14,200千円、間接経費: 4,260千円)
2027年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2026年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2025年度: 8,320千円 (直接経費: 6,400千円、間接経費: 1,920千円)
2024年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
キーワード生殖技術 / 心理学的介入 / カウンセリング / 法制度 / ガイドライン / ジェンダー / 生権力
研究開始時の研究の概要

本研究は、生殖技術の利用が進む一方で、生殖への心理学的介入の制度化や普及の状況が異なるオーストラリア(オセアニア)、ドイツ(欧州)、アメリカ(北米)、日本を比較検討することで、生殖医療に関わる実践や経験の形成をジェンダーの視点から学際的に分析するものである。社会制度や社会的背景の差異によって生殖医療をめぐる実践や経験、特に女性の経験がいかに異なるかたちで生起するのかを分析するとともに、地域を超えた共通点も明らかにしながら、生殖技術とそれに対する心理学的介入、さらにそれらを取り巻く社会の関係性を立体的に描き出す。

研究実績の概要

本研究の目的は、生殖への心理学的介入の制度化や普及の状況が異なるオーストラリア(オセアニア)、ドイツ(欧州)、アメリカ(北米)、日本を取り上げ、生殖カウンセリングの制度や実践を比較検討することで、生殖技術をめぐる人々、特に女性の経験の形成を学際的に分析し、ジェンダーの視点から心理学的介入や生殖技術を取り巻く社会そのもののあり様を批判的に考察することである。
1年目の本年度は、各国の心理学的介入について制度面の比較検討を始めた。各人が担当国の生殖補助技術に関わる法や生殖カウンセリングに関するガイドラインをめぐる状況、内容等について調査した。藤田智子は、資料調査に加え、2025年3月にオーストラリアにて現地調査を行い、The Australian and New Zealand Infertility Counsellors Association(ANZICA)の元会長であるKate Bourne氏等へのインタビュー調査を行った。Tobias Bauerは、精子バンクのカウンセラーとのオンラインインタビュー等を通してドイツにおける法制度、ガイドライン、カウンセリングの実情に関する情報収集を行った。中邑啓子は、アメリカの不妊治療の心理カウンセリングに関する状況についての情報収集を行い、州ごとの不妊治療に関する政策についても調査を行った。大貫挙学は、本研究の理論的視点を整理するため、ポスト構造主義フェミニズムにおける権力の問題や、インターセクショナリティにおける正義の位置づけについて検討した。また、特定生殖補助医療に関する法律案について議連、マスコミ、運動団体の言説を分析中である。
研究成果については、藤田はソウル市立大学との2024 KSU-UOS Shuttle Seminarや九州大学の多分野連携プログラムの研究会にて、生殖技術と家族形成に関わる発表を行った。また、大貫はインターセクショナリティに関する書籍の書評を執筆した。

現在までの達成度
現在までの達成度

4: 遅れている

理由

各国の心理学的介入の状況に関する制度面の調査については、各人で進めているものの、資料・文献に基づく基本的事項の調査に時間を要することとなり、研究分担者の一部については予定していた現地調査の着手には至らなかった。また、そのような状況から、各国の生殖カウンセリングに関わる制度の比較についても、現在進めている段階である。
また、研究代表者の藤田と研究分担者の大貫は、研究成果の一部を雑誌やセミナー、研究会等で発表することができた。しかし、調査自体の遅れにともなって、各国の制度の比較研究に関する研究報告や論文の執筆を行うことができなかったことから、現在の進捗状況としては「遅れている」と判断した。

今後の研究の推進方策

次年度については、まず、現在各人が行っている生殖カウンセリングの制度面の調査を終え、それらの結果を比較、分析し、論文等として発表する予定である。
また、20代から50代にアンケート調査を実施し(各国200名程度を対象)、各国の生殖カウンセリングの全体的状況を把握する。さらに、各国の生殖カウンセリングの実践状況、問題点や課題をカウンセラーへのインタビュー調査(各国20名程度)を通して明らかにする。実践を通していかに治療を受ける者に「介入/支援」を行っているのか、その具体的な実施方法や経験等について聞き取り、その実態に接近すると同時に、地域によって異なる制度化の状況、生殖補助技術等をめぐる法制度の違い等が、その実践にどのような影響を与えているのかについても明らかにする。
研究成果については、各人で学会報告等を行うとともに、特にアンケート調査の結果については、共同での論文執筆を目指す。
3年目である次々年度は、生殖カウンセリングの制度化や実践が生殖技術を利用する人々の経験にどのような影響を与えるのかを、アンケート調査と利用者へのインタビュー調査を通して明らかにする。また、最終年度に向け各国の専門家を招いたオンラインのセミナーも開催し、意見交換を行う。
最終年度は、それまでの研究成果を総合し、地域間の差異と共通点を踏まえ、生殖カウンセリング、そして生殖技術を「必要」とする「社会」そのものについてジェンダー論の観点から理論化する。

報告書

(1件)
  • 2024 実施状況報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて 2025 2024

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 1件、 招待講演 3件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] カテゴリーの交差を理論化するために2025

    • 著者名/発表者名
      大貫挙学
    • 雑誌名

      理論と動態

      巻: 17 ページ: 160-163

    • 関連する報告書
      2024 実施状況報告書
  • [学会発表] オーストラリアにおける生殖補助技術と社会規範2025

    • 著者名/発表者名
      藤田智子
    • 学会等名
      多分野連携プログラム「子どもの育ちを支える協同関係の構築にむけて」
    • 関連する報告書
      2024 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] Lived Experiencesとリアリティの多元性2024

    • 著者名/発表者名
      藤田智子
    • 学会等名
      保苅実著作集刊行記念ブック・ラウンチ「爆発の起源」
    • 関連する報告書
      2024 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] Removal of Donor Anonymity and the Transformation of Family Relations: A Preliminary Analysis of Australian Cases2024

    • 著者名/発表者名
      Tomoko Fujita
    • 学会等名
      2024 KSU-UOS Shuttle Seminar
    • 関連する報告書
      2024 実施状況報告書
    • 国際学会 / 招待講演
  • [図書] 現代オーストラリア政治2025

    • 著者名/発表者名
      杉田弘也(編)、村上雄一、堤純、小暮哲夫、藤田智子、花井清人、永野隆行、原田容子、片岡真輝
    • 総ページ数
      262
    • 出版者
      法律文化社
    • ISBN
      9784589043825
    • 関連する報告書
      2024 実施状況報告書

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公開日: 2024-04-11   更新日: 2025-12-26  

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