研究課題
基盤研究(B)
原子の共鳴遷移は、普通、レーザーやマイクロ波を用いて実現されるが、それとは異なり、空間的に静的な周期場(静周期場)を通過する原子が受ける振動場を用いた方法もある。これを運動誘起共鳴と呼ぶ。本研究では運動誘起共鳴の可能性を探るため、これまでにないマイクロスケールの回転周期構造を持つ磁石を開発し、静周期回転磁場の相対論効果(磁場のローレンツ変換で現れる電場)を利用した運動誘起共鳴による電気双極子遷移の実証を行う。本研究で対象とする遷移は水素原子のLambシフト(1057 MHz)である。