| 研究課題/領域番号 |
24K03431
|
| 研究種目 |
基盤研究(C)
|
| 配分区分 | 基金 |
| 応募区分 | 一般 |
| 審査区分 |
小区分01040:思想史関連
|
| 研究機関 | 明治大学 |
研究代表者 |
坂本 邦暢 明治大学, 文学部, 専任准教授 (80778530)
|
| 研究分担者 |
加藤 喜之 立教大学, 文学部, 教授 (00708761)
|
| 研究期間 (年度) |
2024-04-01 – 2028-03-31
|
| 研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
|
| 配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2027年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2026年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2025年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
|
| キーワード | 神学 / 哲学 / デカルト / 改革派 / スピノザ |
| 研究開始時の研究の概要 |
17世紀後半のネーデルランド共和国での哲学・神学論争は、3つの勢力のあいだで行われたと理解されている。すなわち、(1)理性を優先させるスピノザやメイエル、(2)理性と伝統的なキリスト教教義の調和を図るデカルト主義者たち、(3)理性を軽視し、伝統的教義を守ろうとするカルヴァン主義の神学者たちである。本研究はこの理解に以下の2点で修正を加える。第一に、カルヴァン主義の神学者たちは理性を軽視していたわけではない。第二に、デカルト主義者たちは神学における理性の使用に消極的であった。本研究は以上のことを、1667年から1677年にかけて出版された4つの書物の分析から裏付ける。
|
| 研究実績の概要 |
本年度は、研究実施計画に記載の通り、マストリヒトの『壊疽』の三位一体論を扱った章の分析を行った。それにより、マストリヒトが、三位一体を理性的に証明しようとするデカルト主義者スミテルスと、三位一体は理性によっては一切扱えないとするウィティキウスの両方に反論して、三位一体は理性によって証明はできないが、理性によってその蓋然性を高めることはできると主張していたことを明らかにした。この成果は、従来見過ごされてきたスミテルスによる三位一体の証明の試みの再構成、およびマストリヒトの批判を通じて、デカルト主義のうちにはウィティキウスに代表されるように、神学教義において理性主義よりもむしろ信仰主義に傾く傾向があった点を明らかにした意義がある。分析の結果は、坂本と加藤の共著論文 "Between Reason and Revelation: Petrus van Mastricht’s Critique of the Cartesian Doctrine of the Trinity" として、Reformation & Renaissance Review 26(2) に掲載された。 また、坂本の書評 "Review of Steven Nadler's The good Cartesian: Louis de La Forge and the rise of a philosophical paradigm" のオンライン版が、2024年12月に公開された。これは17世紀のフランスのデカルト主義者ルイ・ラ・フォルジュに関する研究書を評したものである。 研究上の意見交換に関しては、計画から予定を変更して、ロッテルダム大学のハン・ファン・ルーラー教授のもとを坂本が2024年6月に訪れた。また坂本はイギリスも訪れ、英国図書館、ケンブリッジ大学図書館で調査を行った。 年度後半には、研究計画を立てた時点では着想していなかったスピノザの『神学・政治論』についての論文を、坂本と加藤で執筆を進め、学術雑誌に投稿した。現在審査中である。
|
| 現在までの達成度 |
現在までの達成度
1: 当初の計画以上に進展している
理由
当初予定していたマストリヒト『壊疽』に関する論文を発表することができた。その過程で、計画にはなかったスピノザについての論文の着想が生まれ、年度内に投稿することができた。これに加えて、計画にはなかったが、本計画と深く関係する主題に関する書評も発表することができた。以上から、本計画は当初の計画以上に進展していると判断した。
|
| 今後の研究の推進方策 |
2025年度も計画に沿って、坂本と加藤の共著論文を投稿する予定である。そのために月に2,3回のペースで共同研究を行う。
|