研究課題
基盤研究(C)
従来のメディア研究は近代社会を牽引する進歩概念や直線的発展史観を前提とし、過去に対する現在の優位性を直接・間接的に主張してきた。それに対し、メディア考古学と呼ばれる発想・手法は過去のメディア文化の豊穣さを掘り起こすことなどによって、メディア研究の批判的更新を試みている。本研究は美学芸術学的な角度から、具体的には「イマジナリー・メディア」 「デッドメディア・プロジェクト」「ポール・デマリニスの制作術」に焦点を合わせ、メデ ィア考古学におけるSF関連の側面を浮き彫りにし、メディア考古学の理論的射程を解明してその応用範囲を拡張することを目指す。