研究課題
基盤研究(C)
浄瑠璃義太夫節の中核とされる事項に「風」(ふう)がある。「風」とは、一般的にその曲を初演した太夫の芸風を指す言葉とされているが、その全体像はつかみにくい。「風」が三味線を伴った太夫の語りによってのみ三百年の歴史の中で伝承されてきたものだからである。本研究は、その「風」に関する考察の新機軸として、新たに三つの側面から光を当てるものである。それにより、「風」に関する統合的理解を可能にし、「風」を明確に位置づけ、「風」の伝承を一般社会に周知する。