研究課題
基盤研究(C)
博多や太宰府をかなめとする福岡平野は、大陸の美術の受容にあたり重要な役割を果たしたと考えられるが、その具体的な様相は未だ明らかではない。本研究では、重源の博多周辺における動向など、最新の研究成果を踏まえながら、福岡平野周辺で入宋僧が拠点とした場に所在する仏像の調査と研究を行う。像と場の研究を通して、入宋僧の博多や太宰府を中心とした地域における造像活動、とくに大陸を視野に入れた活動とその意義について、具体的に明らかにしてゆく。また当地の様相を、都や大陸の様相と比較することにより、日本が外来美術の何をどのように受け容れて、自らの美術を形成したのかということについても、その一端を明らかにしたい。