本研究は大学における彫刻教育に関し、彫刻作品制作時の形態の把握のためにデジタル画像の編集技術を用いるという新しい制作方法の提案である。木彫や石彫といった材料の塊から彫り出していくカービング作品の制作過程において、デジタル画像を用いることで、画像の透過や複数の画像をレイヤーとして重ねて比較することができ、制作途中の作品の形態と構想時のイメージを比較し、把握することが容易となる。このことにより、カービング作品の制作時に起こる形態を把握することの難易度を軽減し、削り出す作業を整理し、スムーズに制作を進める指導が可能となる。この研究を通して、大学における彫刻教育の充実を目指すものである。
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