研究課題
基盤研究(C)
今日の政策下では日本の民俗芸能は「文化財」と「地域の文化芸術」の二つの側面を持ち、近年ともに地域における文化振興、地域の活性化、地域全体としての継承が求められる。本研究では両者を繋ぐ視点として民俗芸能の伝承が有する「社会包摂機能」に注目し、地域における伝承をめぐるコミュニティを構造的に分析する中で社会包摂機能を見出す。その上で民俗芸能の伝承活動と民俗芸能を活かした文化芸術活動について、社会包摂機能を核に有機的に結び付ける方法論の構築を目的とする。本研究は、昨今の政策でも重視される「地域における文化コミュニティの形成」を、民俗芸能を中心に実現させることを目指すための基礎研究に位置づけられる。