| 研究課題/領域番号 |
24K03625
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| 研究種目 |
基盤研究(C)
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| 配分区分 | 基金 |
| 応募区分 | 一般 |
| 審査区分 |
小区分02010:日本文学関連
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| 研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
青木 亮人 愛媛大学, 教育学部, 教授 (90647364)
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| 研究期間 (年度) |
2024-04-01 – 2028-03-31
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| 研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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| 配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2027年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2026年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2025年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2024年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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| キーワード | 近代俳句 / 台湾俳句 / 植民地文化 / 日本統治時代の台湾文化 / 日本統治時代の台湾社会 / 日本語俳句 / 日本近代俳句 / 日本統治時代の台湾 / 日本統治時代の台湾文学 |
| 研究開始時の研究の概要 |
日本統治時代の台湾を舞台とした日本語俳句における「台湾生活」の表象を研究する。 特に最大の俳誌「ゆうかり」に着目し、製糖や温泉を詠んだ句群の解釈に加え、政財界の俳人の人脈にも着目することで俳句作品や活動からうかがえる「台湾生活」の複雑な状況を明らかにする。 「日本」の伝統詩とされた俳句が「台湾」をいかに表象したのか、その具体的な解釈を通じて日本統治時代の台湾社会や文化の特質を解明する予定である。
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| 研究実績の概要 |
本研究は日本統治時代の台湾における日本人の俳句作品の解釈を通じて当時の台湾社会及び文化の重層的な「日本」並びに「台湾」の表象を分析する点にあり、帝国主義の植民地支配の構造を指摘するだけでは解明が困難な「日本/台湾」の複眼的な諸相を解明するのが目的である。従って、研究書年度である令和六年は上記の目的達成に向けて下記の調査及び分析を実施した。 (1)日本統治時代の台湾で最大の俳句結社「ゆうかり」の月刊誌資料収集及び調査を充実させ、「ゆうかり」の各俳人が各地で当時の多様な文化や事象等を詠んだ俳句作品及び文章作品を当時の社会・文化状況を横断的に調査しながら解釈を施し、また台湾東部の花蓮港市や移民村等に在住した諸俳人による『花蓮港句集』(1939)も入手し、同様に解釈を施した。同時に、俳句作品は極端に短いために作品が前提とする当時の社会・文化状況その他の情報が必要なため、それらの作品の舞台となった台湾の現地に赴き、当時の遺構や道路、町並み等を踏まえることでさらに俳句解釈の精度を高め、「日本/台湾」の複雑な位相の解明を試みた。 (2)以上の項目については、下記の学術論文及び評論で「ゆうかり」掲載の俳句作品分析を発表した。「同志社国文学」101号(2024.12):「日本統治時代の俳句表象における台北市の「栄町」と「大稲テイ」の差異について―台湾の結社誌「ゆうかり」句群の解釈を通じて―」、「俳文学研究」83号(2025.3):「台湾移民村と日本語俳句」。これらの学術論文で日本語俳句における「日本/台湾」の位相を分析した。また、「子規新報」2巻100~105号(2024.4~2025.3、隔月刊)で計6回分の評論、「円座」(2024.4~2025.3、隔月刊)で計4回分の評論を発表した。これらの評論で現地調査時の印象も交えながら当時の社会・文化状況並びに俳句作品の解釈を提示した。
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| 現在までの達成度 |
現在までの達成度
2: おおむね順調に進展している
理由
令和七年度は「ゆうかり」資料収集と分析、二度の現地調査、また学術論文・評論発表を行った。 「ゆうかり」は約20年間にわたって刊行された月刊誌であり、200冊以上あるために収集に時間を要したが、台湾の公共図書館所蔵の各号はほぼ収集した。また、二度の現地調査に赴き、次の各市町村及び遺構の調査を実施した。台北市、基隆市、高雄市、屏東市、台南市、新営及び烏樹林の旧精糖工場跡、嘉義市、斗六市、斗南市、虎尾市、花蓮市、旧吉野村、旧豊田村、旧林田村の各地域に現存する日本統治時代の遺構や町並み並びに記念館や博物館を調査し、単行本収録予定の写真も撮影することができた。 また、台湾・日本人による日本語俳句の句会「台北俳句会」の55周年記念大会にも参加することができ、台湾人の日本語俳句作家や各大学の日本文学研究者とも面識を得ることができた。 及び研究成果を下記のように発表することができた。「同志社国文学」101号(2024.12):学術論文「日本統治時代の俳句表象における台北市の「栄町」と「大稲テイ」の差異について―台湾の結社誌「ゆうかり」句群の解釈を通じて―」、「俳文学研究」83号(2025.3):学術論文「台湾移民村と日本語俳句」。及び「子規新報」2巻100~105号(2024.4~2025.3、隔月刊)で評論発表:「すき焼きと台湾料理」(100号)、「台湾の水牛風景」(101号)、「市外の亭仔脚」(102号)、「廟祭の神猪」(103号)、「台湾の紅饅頭と満洲の豚饅頭」(104号)、「花蓮の林田村(上)」(105号)、また「円座」(2024.4~2025.3、隔月刊)で評論発表:「亭仔脚」(81号)、「亭仔脚とシンガポールのショップハウス」(82号)、「大稲テイの円公園(上)」(83号)、「大稲テイの円公園(下)」(84号)、「東部の豊田村(上)」(85号)。
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| 今後の研究の推進方策 |
今後の研究の推進方策としては、当初の予定通りの方向で進めていきたい。まずは令和七年度に収集した「ゆうかり」等の俳句資料並びに日本統治時代の台湾社会・文化状況に関する諸分野の先行研究資料をもとにさらに分析を進めるとともに、各地の現地調査で得た知見が予想以上に豊富に存在するため、それらを査読付学術論文・評論・エッセイの各スタイルで逐次発表し、単行本作成に向けての準備としていきたい。同時に、「ゆうかり」関連の俳句作品ゆかりの地域でまだ調査できていない場所も訪れる予定であり、具体的には台中市及び台東市、また台南地域の日本統治時代の製糖工場や日本統治時代の神社が残る桃園市や宜蘭市等の調査を行い、俳句作品解釈の精度をさらに高めていきたい。 また、日本国内及び台湾での学会発表を行うことで研究成果発表及び学術論文作成を推進していきたい。 これらの研究成果の発表を積み重ねて単行本刊行の内容充実に努めていきたい。
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