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里村昌琢を中心とした連歌・俳諧の研究

研究課題

研究課題/領域番号 24K03631
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分02010:日本文学関連
研究機関聖徳大学

研究代表者

松本 麻子  聖徳大学, 文学部, 教授 (70708990)

研究期間 (年度) 2024-04-01 – 2028-03-31
研究課題ステータス 交付 (2024年度)
配分額 *注記
2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2027年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2026年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2025年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
キーワード日本古典文学 / 連歌 / 昌琢 / 里村家 / 玄仍 / 紹巴 / 日本文学 / 里村昌琢 / 俳諧
研究開始時の研究の概要

本研究は、今まで未開拓であった里村昌琢の連歌資料を調査し、活動の全容を明らかにしつつ、里村家の連歌が近世にどのように継承されていったのかを検証するものである。昌琢の子孫は代々連歌宗匠家として連歌の家の務めを果たしていくことになるため、その伝統を作り上げた昌琢の研究は近世連歌を知る上で極めて重要になる。また、昌琢は連歌師のみならず斎藤徳元・松江重頼・西山宗因ら俳諧作者を多く門弟にしていることから、連歌が初期の俳諧にどのような影響を与えたのか、という問いも明らかにしたい。昌琢の活動を知ることで、近世の連歌のありようと俳諧と連歌の関わりを検証することができると考えている。

研究実績の概要

本研究の目的は、連歌師里村昌琢(1574~1636年)の出座した連歌を調査し、近世の特に里村家の連歌がどのように後代に継承されたのか、連歌師のみならず俳諧作者を多く門弟にした昌琢の連歌は、俳諧にどのような影響を与えたかについて明らかにすることである。里村南家の祖である昌琢は近世を代表する連歌師であり、祖父紹巴を超える多くの連歌会に出座し様々な階層の者と交わったが、その詳しい年譜はおろか連歌作品の全貌すら確認されていない。昌琢は幼少から連歌師としての教育を受けていたが、実は幼少期から連歌宗匠として独り立ちするまでを網羅的に把握できる連歌師はほとんどいない。昌琢の幼名は一千世(代)と判明しており、初出の天正13年(12歳)から景敏と称した修業時代を経て、最晩年63歳の連歌会の記録までの資料がすべて残っているのである。
このことを踏まえ、令和6年度は、昌琢の活動の全容とその特徴についてを明らかにすることが研究目的であった。そこで、本年度は昌琢が出座した連歌会と詠んだ句数、里村家を中心とした連衆の一覧を作成した。結果として、昌琢の参加した連歌会は、従来指摘されていた約400回をはるかに超える数となり、現在確認できるものだけでも702回となった。また、紹巴の実子で里村家を継ぐ者として期待された玄仍の連歌活動にも注目し、幼少期の昌琢に対する教育方法との相違を調査した。玄仍と昌琢にはどのような教育がなされたのかを、「里村家の連歌教育- 玄仍と昌琢(景敏)を中心に-」(「日本古典文学ジャーナル・連歌の圏域」第32号、古典ライブラリー)にまとめた。紹巴は里村家を継ぐ連歌師たちの育成についてかなり計画的に、そしてきめ細やかに長い時間をかけて行っていることが確認できた。

現在までの達成度
現在までの達成度

2: おおむね順調に進展している

理由

令和6年度は、昌琢の活動の全容とその特徴を明らかにすることが目的であった。具体的には、1.昌琢の正確な年譜の作成。2.昌琢の出座した連歌の一覧を作成。3.昌琢と同座した連衆の精査。4.国立国会図書館蔵「連歌合集」の調査。5.大阪天満宮文庫、天理図書館、柿衞文庫、京都大学などにて資料の調査と収集。6.「聖徳大学研究紀要」に昌琢の詳細な年譜を掲載。の6点を目標とした。結果として1~4までは本年度に実施できた。一方で、5の大阪天満宮・天理図書館・柿衞文庫等の調査については、現地に出かけずとも手元にあった写真データや紙焼き等で調査が可能であることが判明し、京都大学の一部の資料についてはオンラインで閲覧できたため、現地で調査をする必要がなくなった。ただし、昌琢の連歌資料を確認した結果、新たに出向く必要のある調査先も出て来たため、来年度以降に順次出張を実施する予定である。また、6の「聖徳大学研究紀要」に昌琢の詳細な年譜を掲載については、資料が膨大であったことなどから、昌琢の若年期を中心に「里村家の連歌教育- 玄仍と昌琢(景敏)を中心に-」(「日本古典文学ジャーナル・連歌の圏域」第32号、古典ライブラリー)として、別の雑誌に論文をまとめた。

今後の研究の推進方策

令和7年度には、次の4点について実施計画を立てている。1.昌琢と同座した連衆の精査(継続)。2.国立国会図書館蔵「連歌合集」の翻刻。3.肥前島原松平文庫・急雨亭文庫にて資料の調査と収集。4.「聖徳大学研究紀要」に重要な百韻の翻刻を掲載。1については、昌琢の百韻・千句連歌のみならず、昌琢の残した発句集(『昌琢発句帳』)、『大発句帳』の後継書となる『後集発句帳』(急雨亭文庫蔵、『大発句帳後集』とも)を調査したい。特に『後集発句帳』は、文化15年(1818)に北家の連歌師玄碩がまとめた集で、昌琢以降の連歌師の発句が載る。昌琢の句数が集中では最も多く、近世後期まで昌琢が重視されていることがわかるが、この発句集は詞書が豊富で昌琢と俳諧作者との関わりも見え、『昌琢発句帳』と照らし合わせることで昌琢が俳諧作者も含め、誰のどのような会に参加していたかが判明する。3については、申請時には大阪天満宮文庫、天理図書館、柿衞文庫、京都大学などにて資料の調査と収集、としたが、【現在までの進捗状況】に記したように自身が所持しているデータや写真等で確認できるものが多かったため、令和8年度に計画していた肥前島原松平文庫・急雨亭文庫にて資料の調査と収集を引き続き実施したい。

報告書

(1件)
  • 2024 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2024

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 里村家の連歌教育- 玄仍と昌琢(景敏)を中心に-2024

    • 著者名/発表者名
      松本麻子
    • 雑誌名

      日本文学研究ジャーナル

      巻: 32 ページ: 97-109

    • 関連する報告書
      2024 実施状況報告書

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公開日: 2024-04-05   更新日: 2025-12-26  

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