研究課題
基盤研究(C)
本研究では、大江健三郎(1935-2023)とミラン・クンデラ(1929-2023)の比較研究を、草稿研究を軸として行なう。20世紀後半から21世紀初頭にかけて活躍した二人の小説家には、性表現、自律した小説世界の探求、小説論の執筆など、いくつもの共通点がある。本研究では、2023年に開設された両者のアーカイブの資料を活用しながら、「草稿比較研究」という新しい視座から、モティーフの類似点の指摘に留まらない、執筆作法、時代的共通性という視点を軸に、「性の表象」、「小説論」の探求を行なう。