研究課題
基盤研究(C)
近時、江戸時代の用字集・簡易国語辞典として機能した節用集の本文・付録を資料とする研究が人文科学諸分野で進んでいる。しかし、出版機構上の特性などへの顧慮を欠くものもあることろで、人文学全体の健全な発展のためにも、辞書史学を擁する国語学として、節用集をめぐる各種情報を広く収集・整理・発信する責務があると考えた。そこで、まず節用集とは何物であるかを明らかにすべく、①近世節用集本文・付録などの書誌的・内容的情報の充実、②利用者の節用集認識例の収集と整理・検討、③節用集後継書を同定し対照することによる節用集の再認識、を行うととした。