命令文を理解する上で他動的使役性(相手に働きかけ何かをさせること)の観点は欠かせないが、他動的使役性のない命令形表現も通言語的には報告されている。そこで本研究では、他動的使役性だけでは捉えきれない英語の動詞原形表現として、Incredulity Response構文(Him work hard?!)とTalk about X構文(Talk about hot!)に着目する。命令文の分類基準として命題的内容の実現に関する可能性・態度・心構えの3つの話者視点を導入し、命令文分析における他動的使役性の在り方を問い直す。
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