本研究課題は、これまで知られていない英語の脱規範性(変則性・多様性)を示す実例を発掘し、直観判断・規範と英語の実態の間に見られる齟齬を解消するため、英語の脱規範的言語事実にフレイジオロジーの観点から体系的説明を与えることをめざす実証的研究である。直観判断が規範性を帯びる傾向や言語事実より直観判断を優先する理論研究の傾向は、扱われる「英語の事実」が実態から乖離するという問題を生む。一方で、変則性を扱った近年の研究は、体系的説明が不足している。本研究課題は、言語直観・規範を言語事実と対照させて見直し、両者の齟齬を解消する体系的説明を目指すものである。
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