研究課題
基盤研究(C)
日本の肖像画を新しい視点で考察し、日本肖像史ひいては日本文化史の枠組みを再構築する。本研究では、以下の3つのプロジェクトを柱とする。第1に、南北朝期から近世初期までの武家肖像画を中心に現存する君臣肖像画の調査・収集である。第2に、南北朝期肖像画の肖像誌である。日本肖像画史上のエポックとなる南北朝期肖像画の個別作品研究を予定している。第3に、朝比奈三郎の図像学である。怪力漢・朝比奈義秀の多様なイメージの形成・展開と、図像の生成・変容を跡づける。ある人物の身体をめぐるイメージが、どのように歴史的変容を遂げてきたのかについて、歴史・文学・芸能を横断的に俯瞰してみたい。