研究課題
基盤研究(C)
中国近世史料を見ていくと、何らかの「同」を機縁として作られた名簿が散見し、士大夫がこれらを使いながら交流していたことが確認される。科挙の同年合格者の間で作られ、出版される「同年小録」以外に、ともに学校で学んだ仲間うちで作られる「同舎小録」、同僚の間で作られる「同官小録」、さらには宋代の磨勘改官時に作られる「同班小録」などがある。本研究では様々な「同」を機縁とする関係が「書かれたもの」を媒介としながら、社会的結合を展開していく様相を「システム」、「空間」、「ネットワーク」の三点に焦点を当てながら明らかにする。