研究課題
基盤研究(C)
現代社会を生きるわれわれにとって、GDPから個人の健康状態まで、多様な現象を数値化し、それを根拠として判断を下すことは、自明であるように見える。こうした「統計的思考」はいつ、どのようにして生まれたのか。本研究は18世紀後半にドイツ諸領邦で発達した官庁統計を用いて、国家と社会の認識を変容させる新しい知識と、統治におけるその実践を描き出すことで、近代社会への構造転換を見通す視点を提示する。