研究課題
基盤研究(C)
ユーラシア東部の歴史は、中原・草原という南北二極の対立・相互関係によって展開してきたが、両極の交流関係が統一的視座から求められたことは少なかった。本研究は、両極の交流を、それが特に活発化する前1千年紀について、青銅器生産の観点から解明するものである。近年では、鋳造技術と合金技術の視点から青銅器生産の具体像が提示されつつあるものの、それぞれは独立した検証に終始している。そこで本研究では、方法的に乖離していた両研究を、青銅器生産の一連の作業工程に位置づけて再整理し、前1千年紀のどの段階に、生産技術のどの部分で、どの方向に影響があったのかを解明する。