研究課題
基盤研究(C)
近年までの科学調査により。正倉院宝物の平螺鈿背円鏡の加飾材の接着・充填材として推定されている「ラック(lac)」と「乳香(frankincense)」という天然樹脂を用い、正倉院の鏡と同時期の唐代に製作された小型の兵庫県立考古博物館加西分館古代鏡展示館所蔵「螺鈿瑞花紋六花鏡」の復元製作を行い、これら天然樹脂の性能と実用性を立証し、かつ、当時の具体的な製作技法と手順を推測し、将来の正倉院宝物の平螺鈿背円鏡の復元製作のため情報を提供する。復元した螺鈿鏡は同館にて使用素材と技法材料の解説を併せた展示を行い、講演会と博物館紀要で成果発表を行う。