研究課題
基盤研究(C)
ペルーのアンデス地域では鉱山開発が各地で行われている。鉱山周辺に暮らすアンデス先住民には土地使用料が支払われ、鉱山夫として収入を得るなど経済的利益は大きい。それにもかかわらず、山の神アプを守るというスローガンの下、各地で鉱山開発反対運動が繰り広げられるなど、運動の根幹にはアンデス先住民のアニミズムおよびコスモロジーがある。開発や政治の場においてそれらは無視できないものになってきており、アンデス先住民のコスモポリティクスが展開されている。本研究では鉱山開発で対立するペルー共和国アプリマック県の2村の事例を中心に、鉱山開発に伴う変化に抗うアンデス先住民の精神世界のレジリエンスについて考察する。