研究課題
基盤研究(C)
アフリカではデジタル・メディアが社会の各層に普及し、「一次的な声の文化」として発達してきた口頭伝承が、映像・音声データの送受信を通した「二次的な声の文化」へと変貌しながら、コミュニケーション領域を拡大させている。本研究では、「二次的な声の文化」が国境を越えてグローバルに拡散する状況に焦点を当て、マンデ系民族のグリオがSNSを活用している状況をコートジボワール、ギニア、マリ、フランスをフィールドとして調査をおこなう。グリオによる語りと音楽がSNSにより国境を越えてリアルタイムで共有されるなか、デジタル・メディア上の仮想空間における新たなる社会関係と民族的アイデンティティ創出のプロセスを解明する。