研究課題
基盤研究(C)
キリスト教などの宗教的な所属や信仰は、時として関連の社会活動を通じて多様な人々との接点や協働をもたらすが、一方では宗教的な解釈の違いから異なる立場の人々との対立や分断につながることが指摘されている。しかし、このような対照的ともいえる異なる他者への対応が、どのように宗教的な所属や信仰と関連するのかについては不明な点が多い。そこで本研究では、教派内外で多様な立場(支持者、共感者、反対者など)が存在する近年のアメリカのキリスト教ナショナリズムをめぐる議論に焦点をあて、宗教的な基盤を共有することが、いかに価値観の対立や調整への機会や可能性をもたらすのかを明らかにする。