研究課題
基盤研究(C)
本研究は、近代移行期(19世紀後期)の都市において、金融機関等の信用に関する制度がいかに変貌し、それに伴っていかなる問題が生じたか、を明らかにするとともに、その背後に信用をめぐる人々の意識構造のいかなる変容があったのか、その意識構造の変容はいかにして生じたのか、を解明することを目的とする。主たる研究方法はテクスト分析であり、制度については経済・法制関係史料、その背後の意識構造については文学史料の分析を中心に据える。さらに、その意識構造の変容が制度の変貌といかなる関係にあり、また西洋近代や日本の前近代のいかなる思想や意識の影響を受けて生じたと考えられるかを、比較の手法も用いて考察する。