研究課題
基盤研究(C)
本研究は、システム開発をめぐる契約紛争の頻発が日本のIT業務の円滑な遂行と技術進化に支障を及ぼしているのではないかという問題意識の下、その構造的要因を探り、より最適な契約関係を構築していくための打ち手を探っていくものである。一般に情報システムの開発は設計や工期などの頻繁な変更が想定されるため、トラブルになりやすい取引類型であると考えられているが、欧米諸国ではシステム開発をめぐる紛争はあまり表面化していない。具体的な開発に着手する以前の要件定義や設計段階でのトラブルが突出して多い我が国の特色の原因を、海外実務との比較調査を通じて探求し、我が国の今後の実務課題を明らかにしていく。