| 研究課題/領域番号 |
24K04685
|
| 研究種目 |
基盤研究(C)
|
| 配分区分 | 基金 |
| 応募区分 | 一般 |
| 審査区分 |
小区分06010:政治学関連
|
| 研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
関 能徳 名古屋大学, 国際開発研究科, 准教授 (40824256)
|
| 研究期間 (年度) |
2024-04-01 – 2027-03-31
|
| 研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
|
| 配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2026年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2025年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2024年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
|
| キーワード | 民主主義 / 民主主義の後退 / 民主主義の崩壊 / 民主主義の理解 / 比較政治学 / 政治行動論 / 政治学 / 実験社会科学 |
| 研究開始時の研究の概要 |
本研究では、民主主義の後退に関する最新の実験研究を踏まえた上で、独自のサーベイ実験を実施することで以下2つの問いに答える。(1) 党派的利益よりも優先される民主的価値(たとえば参政権)は果たして存在しないのだろうか。(2) 内的に合理化することが困難な非民主的な態度や行動(たとえば野党の弾圧やクーデタ)はないのだろうか。国政選挙の前後にサーベイ実験を行うことで内的妥当性の高い実験を設計し、またアメリカ、イギリス、ドイツ、日本などで実験を行うことで、分析結果の外的妥当性を検証する。
|
| 研究実績の概要 |
本研究は、民主主義の後退に関する最新の研究を踏まえた上で、独自のサーベイ実験を実施することで以下2つの問いに答えることを目的としている。(1) 有権者にとって党派的利益よりも優先される民主的価値(たとえば参政権)は果たして存在しないのだろうか。(2) 有権者が内的に合理化することが困難な、政党や政治家による非民主的な態度や行動(たとえば野党の弾圧やクーデタ)はないのだろうか。これらの問いに答えることで、民主主義の後退の先に起こりうる民主主義の崩壊について、有権者が民主主義の守護者となりうるのかを検証する。 初年度の2024年度は、理論と分析枠組みの構築を行なった。特に、主観的な民主主義理解と民主主義の後退についての理論と実証分析を整理し、両者の関係性についても先行研究の動向を検討した。党派的利益に左右され民主主義の価値と規範を二の次とする有権者像の妥当性についてさまざまな文脈で実験研究が蓄積されており、また一部の有権者が政策選好ではなく多数決主義に固執する傾向にあることなどを指摘した研究も確認された。 分析手法については、ある国での民主主義の後退が別の国の市民の民主主義観に及ぼす影響についてサーベイ実験を実施し、特にヴィネット実験の設計方法と実践について確認した。予備的な分析の結果、アメリカでトランプ大統領が2025年1月に就任した際に署名された大統領令等のうち、その内容が非民主的・権威主義的と批判されたものを実験刺激として無作為に日本の有権者に提供すると、彼らの非民主的態度への容認水準が上昇することが確認された。ただしこの処置効果は、有権者の大統領令への支持態度に依存しており、大統領令に強く反対している有権者は、非民主的態度を支持しない傾向が見られた。
|
| 現在までの達成度 |
現在までの達成度
2: おおむね順調に進展している
理由
先行研究の動向を踏まえ、サーベイ実験を行う対象国とタイミングを再考・再選定することとなった。理論と分析枠組みの構築は順調に進み、サーベイ実験の手法も確認できたので、2025年度にデータ収集を行う準備が整った。これらの理由により、おおむね順調に進展していると考えられる。
|
| 今後の研究の推進方策 |
2025年8月までにサーベイ実験の設計を完成させ、所属機関の研究倫理審査委員会に諮り、実査の許可が出次第データ収集を行う。得られた実験データを分析し、成果を少なくとも2本の論文にまとめ、国内外の学会や研究会で報告する。研究報告から得られたコメントや批判を反映して論文を修正し、2026年度前半には査読付き英文学術誌に投稿する。あわせて、論文公刊後に分析の再現ファイルを公開できるよう、データのクリーニングやコードブックの作成を行う。
|