| 研究課題/領域番号 |
24K04708
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| 研究種目 |
基盤研究(C)
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| 配分区分 | 基金 |
| 応募区分 | 一般 |
| 審査区分 |
小区分06010:政治学関連
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| 研究機関 | 公益財団法人ひょうご震災記念21世紀研究機構 |
研究代表者 |
金 恩貞 公益財団法人ひょうご震災記念21世紀研究機構, 研究戦略センター, 主任研究員 (50738317)
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| 研究分担者 |
萬歳 寛之 早稲田大学, 法学学術院, 教授 (10364811)
玉田 大 京都大学, 法学研究科, 教授 (60362563)
大西 裕 神戸大学, 法学研究科, 教授 (90254375)
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| 研究期間 (年度) |
2024-04-01 – 2027-03-31
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| 研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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| 配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2026年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2025年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2024年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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| キーワード | 日韓請求権協定 / 1965年体制下の歴史認識 / 個人請求権 / 紛争の調停 / 外交的保護 / 請求権放棄の解釈 / 二国間条約の解釈 / 国際紛争手続き / 日韓請求権問題 |
| 研究開始時の研究の概要 |
本研究は、日韓請求権協定の現代的課題を解決するために、政治学(日韓関係史・韓国政治学)と法学(国際法学)の協働を通じて多面的な分析を行う。特に、日韓請求権協定の分析に関しては、日韓関係史、条約起草過程、現代条約解釈手法、国際紛争解決手法、国内世論形成、歴史認識問題など、論点が多岐にわたることから、学際的アプローチに基づいた共同研究を行う。
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| 研究実績の概要 |
本研究の目的は、近年の「日韓関係の揺らぎ」を解決すべき社会的課題とし、日韓関係を正常な軌道に戻すための解決の道筋を見出すことである。1965年に結ばれた日韓請求権協定の「規制力」を回復し、個人請求権問題をいかに解決すべきかについて、日韓両国において長期的生命力をもった、政治的に受入可能な協定解釈へと導く。 方法論としては、政治学と法学の連携による学際的アプローチにより1965年の日韓間請求権協定を解釈した上、同協定の枠内で個人請求権問題を解決しうる有効な手掛かりを提供しようとするものである。そして、より本質的な問題として、請求権問題をめぐる日韓葛藤の根底に流れる問題として歴史認識が指摘されているが、本研究では戦後日本の国造りの過程で日韓関係がいかに形成されたか、なぜ戦後日本と韓国は歴史問題に関するしこりを残したまま今日に至ったのかについて実証的に分析する。 初年度の2024年度は、研究者それぞれが、自身の研究テーマにそって、日本国内外で研究活動や資料収集を行った。また、研究者それぞれの研究目的に応じて、相手国の政情に配慮した日韓両国の外交実務家や研究者との意見交換を行いつつ実質的に意味のある提言を行える体制にも備えた。チーム体制としては、政治学と国際法学の方法論上の融合をはかりながら研究テーマの基本事項を絞りつつ、次年度(2025年度)国際会議における共同発表を目指して、対面とオンラインで研究会を開催し基本事項を共有化した。
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| 現在までの達成度 |
現在までの達成度
2: おおむね順調に進展している
理由
近年、慰安婦問題や元徴用工問題から端を発した日韓葛藤は、歴史問題に傾いた「過去をめぐる葛藤」という従来のパターンに加えて、従来とは異なる様相でも展開されていることに気が付く。つまり、歴史問題により触発された日韓葛藤は、最近、経済・貿易と安全保障分野にまで拡大し、日本と韓国は戦後最悪の関係悪化に直面している。日韓関係を回復することは、国際社会における日本の位相の回復のみならず、過度の「嫌韓」が蔓延している日本国内世論の喚起・正常化のためにも重要である。韓国においても、情緒的な反日感情から脱皮し、冷静に日韓関係を見つめる必要がある。 従来の研究では、請求権協定における政治的含意に注目し、個人請求権問題は政治学的観点から考察されてきた。しかし、本研究は、日韓間の一時的な政治的折衝のための論理提供に留まってはいけないという問題意識の下、政治学(外交史、日韓関係)と法学(国際法)との連携による学際的アプローチという独自の着想に基づき、1965年の請求権協定の妥当性を探ることとした。 2024年度はこのような問題意識にそって、チーム体制で議論を重ねながら、研究者それぞれが先行研究の動向を把握しつつ自身の専門分野の知見を活かして研究を進めてきた。
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| 今後の研究の推進方策 |
2025年度は、「日韓請求権協定の規制力を回復しつつ、個人請求権問題を解決し、日韓間の歴史葛藤を解消するための手がかりを提供する」という共通の問題意識にそって、研究者それぞれが法的アプローチによる分析と政治的アプローチによる分析を続けて行う。そして、12月の国際会議(韓国政治学会、日本セッション)における共同報告に備えて報告の準備をしながら、論考をまとめていく。 本研究は学際的な共同研究である点に加えて、これによって得られる学術的成果を社会に寄与するための積極的な情報発信を考えている。各々の研究担当者は個別の研究分野で成果を出しながら、学術的な場のみならず、新聞やメディアで発信力を高めていく。本研究は、政治学と法学両方の観点から個人請求権問題を解き明かし、学術的には学際的研究の良き見本となり、社会的にも意義のある貢献ができることを期待している。
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