研究課題
基盤研究(C)
本研究は、日本型土建国家再編期の政策過程を理論的観点から解明する。土建国家の仕組みは日本の政治経済レジームの特徴とされてきたが、2000年代以降公共事業費の大幅な削減が進んだ。しかしながら、近年では公共事業費は増加傾向に転じており、土建国家が再生しつつある状況が観察される。ここから次の問いが浮かび上がる。第一に、なぜ2000年代に公共事業費の大幅な削減が進んだのか。第二に、なぜ近年になって公共事業費が増加傾向に転じたのか。本研究は、これらの疑問に対して、言説政治論や歴史的制度論といった理論枠組みを用いて説明を試み、政治学・政策過程論に対して経験的・理論的な貢献を果たそうとする。