研究課題
基盤研究(C)
本研究は、1960年代初頭から70年代半ばにかけてのインドシナ諸国(南北ベトナム、ラオス、カンボジア)の紛争を相互に関連する複合的な国際内戦と捉え、この紛争の起源・展開・終焉を歴代アメリカ政権(ケネディ、ジョンソン、ニクソン)とインドシナ諸国の同盟関係に着目して考察する。本研究の結論として、アメリカのインドシナ軍事介入の最終的な挫折が、先行研究が注目してきたインドシナ共産主義勢力への軍事作戦の失敗とともに、戦争の遂行(脅威認識、軍事作戦・和平交渉の時期、程度、タイミング、条件など)をめぐるアメリカとインドシナ諸国の同盟関係のミスマネージメントに起因していたことを実証する。