研究課題
基盤研究(C)
最適経済成長モデルの資本蓄積方程式に生産遅延を導入すると、最適条件から導出される資本と消費の動学システムは「時間遅延」と「時間進み」が混在する「閉じてない」微分方程式システムとなり、解析的には解けなくなるが、本研究では以下の3点に焦点を絞り、考察を行う。(1)時間進み関数を近似し、全体のシステムを時間遅れシステムとして分析する。(2)生産要素が完全補完的な生産技術を想定し、動学システムに付随する特性方程式を簡略化して動学分析をおこなう。(3)非線形時系列解析の一つである「類推法」を援用し、時間進みの変動を過去の時系列データから予測される値に置き換えて数値的な解析を行う。