研究課題
基盤研究(C)
統計的因果推論は、経済学・政治学・疫学等の発展に大きく寄与してきた。因果推論を適切に実行することができれば、原因変数の結果変数に対する影響を、統計データを分析することで調べられる。しかし、因果推論の従来の枠組みは、各自の原因変数が各自の結果変数に影響する直接効果のみに着目してきたため、各自の原因変数が各自の結果変数のみならず他者の原因変数や結果変数にも影響するような主体間での波及効果を考慮することができない。本研究では、波及効果を考慮した因果推論のために、実験データまたは観察データを利用した、直接効果と波及効果にかかわる識別・推定・検定手法を複数開発することを目指す。