研究課題
基盤研究(C)
中国の資本市場において新規上場する民営企業の数が国有企業のそれを凌駕するようになっている。中国民営企業という新興国・途上国の上場前は典型的に資金アクセス難に苦しんでいた企業において、資金アクセス獲得の貴重な機会である上場は如何なる効果をもたらすのか、その効果のメカニズムは如何なるものかが、本研究の核心的リサーチクエスチョンである。この学術的「問い」に答えるために、偏向なくマッチされた上場企業と非上場企業をサンプルとしたPSM-DIDアプローチによる計量分析が行われる。より具体的には、金融調達行動の変化、投資行動の変化、イノベーション活動の3側面への上場効果への因果推論がなされる。