研究課題
基盤研究(C)
多国籍企業が海外直接投資によって国外に子会社を保有し、子会社が投資先国で稼得した利益を本社(親会社)がある本国へと送金する(利益還流と呼ばれる)過程では、投資先国と本国が利益に対して様々な形で課税を行う。このような国境を越えた経済活動に対する課税は国際課税と呼ばれる。本研究では、国際課税が多国籍企業の行動に与える影響を利益移転・海外直接投資・利益還流を中心に実証的に分析する。分析に際しては、輸出入申告データや政府統計の個票データを活用し、さらに日本の国際課税制度の変更に着目することで、先行研究では明らかにされていない諸課題を解明する。