研究課題
基盤研究(C)
日本銀行によるイールドカーブ・コントロール政策は、長期金利全体を押し下げ、緩和的な政策効果を発揮することを目的としていた。政策の実効性を高めるために、10年物国債金利の上限値が設定され、指値オペによる追加的な国債買い入れにより上限値が維持されていた。しかし、指値オペの買い入れ対象は10年物国債に限定されていたため、10年物と20年物の国債金利間にミスプライスが生じ、金融政策が効果を十分に発揮できていない可能性が指摘されていた。本研究では、この可能性を検証することで、日本銀行による非伝統的金融政策が、10年物国債金利とそれ以外の長期金利に異なる影響を及ぼしていたのかを明らかにしたい。