研究課題
基盤研究(C)
気候変動は、実物経済のみならず金融システムにも多大な影響を与えることが指摘されている。借り手企業に気候変動ショックが発生した場合、貸し手にショックが伝搬すると考えられるからである。気候変動リスクと企業の資金調達に関する研究は進みつつある。他方、気候変動リスクと銀行の貸出行動、リスク管理との関係についての実証的検証は少ない。本研究は、気候変動が企業への資金フローに与える影響について実証分析し、気候変動リスクを考慮した融資政策が金融システムの安定化に寄与するかを考察することを目的とする。本研究より、気候変動と資金フローの関係が解明されれば、金融システムの脆弱性を測るのに役立つと考えられる。