研究課題
基盤研究(C)
本研究の主な学術的問いは「証券取引所のシグナル機能はどのような条件の下で有効になるのか、また企業は上場する市場をどのように選択するのか」である。具体的には①東京証券取引所(東証)がシグナル機能を持つための条件は何か、②どのような企業が3市場(プライム、スタンダード、グロース)のうちある1つの市場を選択したのか、③各市場を選択した企業のパフォーマンスに違いは存在するか、という問題に焦点を当てて議論する。本研究では上記の問いに対し、①シグナリング・モデルの分析、②各市場に上場する便益と費用の分析の比較、③東証再編後の企業価値の変化を検証することで、証券取引所のシグナル機能の有効性を評価する。