研究課題
基盤研究(C)
本研究は、20世紀初頭におけるアメリカ鉄道用品製造業の東アジア、とくに日本における市場開拓活動の実態を、海外営業活動の中心となった製造業者代理店、セールス・レップ、セールス・エンジニアといった営業代理者たちの行動に注目することを通して考察し、当該期アメリカ製造業のグローバル市場における競争力の源泉を明らかにする。この研究は、①当該期アメリカ製造業の比較優位を流通の面から再検討する、②第一次グローバル経済下の鉄道用品市場におけるグローバル競争の実像を照射する、③二国間関係を軸に展開してきた従来の国際関係経済史研究を相対化し、多国籍企業の原型を探るという三つの意義を有している。