| 研究課題/領域番号 |
24K05083
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| 研究種目 |
基盤研究(C)
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| 配分区分 | 基金 |
| 応募区分 | 一般 |
| 審査区分 |
小区分07080:経営学関連
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| 研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
遠藤 貴宏 神戸大学, 経済経営研究所, リサーチフェロー (20649321)
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| 研究期間 (年度) |
2024-04-01 – 2028-03-31
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| 研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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| 配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2027年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2026年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2025年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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| キーワード | 制度 / バイオグラフィー / 制度的バイオグラフィー |
| 研究開始時の研究の概要 |
組織を取り巻く諸制度に関する研究において、そのプロセスにおける個人の果たす役割の解明が求められている。この点について、「制度的バイオグラフィー」という概念を用いた事例研究を進めることとなる。この概念は、個人がいかにして制度的環境を生き抜き、どのようにして様々な制度に対する評価を形成してきたかに焦点を当てるものである。特に、異なる制度的バイオグラフィーを持つ行為者同士の相互作用に注目する点は、この研究の新規性の高い部分であり、主要な注目点である。
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| 研究実績の概要 |
英文の査読付きジャーナルへの投稿を念頭に、制度的バイオグラフィーの概念を理論的・実証的に掘り下げる論文の執筆を進めている。その一環として、制度的バイオグラフィーにおいて特に特徴的な軌跡をたどった歴史的人物に焦点を当てた調査も行っている。この調査では、まず関連する書籍や論文などの文献を通じて当該人物の生涯や活動についての予備的な情報を収集した上で、人物に関連する資料や展示を所蔵する博物館を実際に訪問し、一次資料や空間的文脈に触れることによって理解を深めるというプロセスを採用している。こうしたアプローチは、制度との関係性の変遷を具体的に追跡するうえで、理論的にも実践的にも重要な手がかりを与えてくれると考えている。
とりわけ注目しているのは、その人物が若くして出世を遂げた後、日本において確立された制度(大学)からは距離を置きつつ、アメリカで確立されつつあった別の制度(博物館)にはむしろ接近していったという点である。一見すると、国内の制度から離れながら国外の制度に接近するという行動は一貫性を欠いているようにも見える。
しかし、制度的バイオグラフィーという視点を用いることで、この行動を次のように解釈することができるかもしれない。すなわち、ある社会的コンテクストにおいて制度に接近することに成功した人物は、異なるコンテクストにおいても、類似する制度的枠組みとの関係構築を可能にする一定の行動パターンや認識枠組みを備えている可能性がある。このような観点に立てば、対象人物が制度との関係を変化させてきた軌跡は、単なる逸脱ではなく、制度的バイオグラフィーの連続性を示す事例として捉えることができるだろう。こうしたインサイトは、現在執筆中の論文において、有意義な事例として活用できると考えている。
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| 現在までの達成度 |
現在までの達成度
2: おおむね順調に進展している
理由
制度的バイオグラフィーという概念を噛み砕いて説明するうえで、有用な事例をいかに見出すかという点が、年度当初の課題として浮かび上がっていた。この課題に対しては、歴史上の人物の人生をトレースすることにより、有益な洞察が得られる可能性があることが次第に明らかとなってきた。
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| 今後の研究の推進方策 |
今後は、さらに歴史上の人物に注目しながら、制度的バイオグラフィーの一層の掘り下げを行い、論文のリファインを進めていく計画である。この過程においては、新たな課題に直面する可能性もあるが、その都度、柔軟に対応していく方針である。
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