本研究は公務員の認知バイアスを対象としており、研究の目的は以下の2点に要約できる。第一に、公務員の労働意欲が改革意欲に与える影響の解明である。国内外の先行研究では、統計分析によって、労働意欲が高い公務員ほど積極的な職務行動を取ることが分かっている。この関係が改革に対する意欲にも適用できるのかを検証する。第二に、公務員の公正世界信念が改革意欲に与える影響の解明である。上記2つの研究は、公務員に対してアンケート調査を行い、その結果を統計的に分析し、検証する。本研究の成果は、個々の職員の改革への態度の違いを踏まえた人事配置や研修のありかたを検討する上で、有意義な情報を提供できると考える。
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