研究課題
基盤研究(C)
行政機関はつねに完璧を求められる。しかし,無謬(政策立案・実行において誤りがなく,完璧であること)を求めるメディア,野党等からの「無謬圧力」のもと,行政機関は常に完璧でなければならないとの「無謬主義」に固執し,かえって現行方針の修正を避けるようになる。方針修正が過去判断の妥当性に対する批判を招き,信頼を損ねるからである。こうして無謬圧力は行政機関のアンラーニングを困難にする。そこで,行政の無謬主義とアンラーニングの関係を,質的比較分析(QCA)と事例分析の組合せにより探索する。そして,行政の無謬主義に起因する諸問題の解決に貢献することを目指す。