本研究は、マーケティングという企業実践が米国から日本に輸入されてきた1950年代以降、これを対象とするマーケティング研究が先行していた商業学や流通論といった学問領域といかなる知的連関を持ちながら発展を遂げてきたか、その軌跡を解明する学説史研究である。本研究では文献研究に加えて、1960年代以降に流通・マーケティング研究の発展に貢献した研究者たちにヒヤリング調査を行い、そのライフヒストリーを解明するという点に独自性がある。いかに商業学や流通研究の先駆者たちがマーケティング研究を形成し、発展させてきたか、その軌跡を学説の理論的内容と著者のライフヒストリーを合わせて解明する学説史研究である。
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