各法域において会計基準のグローバリゼーションは、国際会計基準(IFRS)統一化に向けて取り組まれてきた。その結果、現在、140を超える法域においてIFRSが適用されている。しかしIFRSをそのまま適用(フルアドプション)する法域は発展途上国が多く、成熟した資本市場をもつ法域では、多様な適用方法がみられる。例えば、日本やスイスなどでは、IFRSを任意適用している。 任意適用とはIFRSと自国基準の共生を意味する。そこで、本研究では、主に(国際)社会学において議論される(多文化)共生概念を援用し、その共生(任意適用)状態に関して、各法域でどのような相違がどのような要因により生じるのかを検討する。
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