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原爆をめぐる超常現象と民間伝承:見過ごされた戦争の記憶と継承の社会学

研究課題

研究課題/領域番号 24K05225
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分08010:社会学関連
研究機関一橋大学

研究代表者

根本 雅也  一橋大学, 大学院社会学研究科, 講師 (00707383)

研究期間 (年度) 2024-04-01 – 2028-03-31
研究課題ステータス 交付 (2024年度)
配分額 *注記
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2027年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2026年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2025年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
キーワード原爆 / 民間伝承 / 超常現象 / 継承
研究開始時の研究の概要

本研究の目的は、心霊体験や超常現象の語りが、どのように戦争を伝えるのかについて多面的に明らかにすることにある。そのために、本研究は、広島市が被った原子爆弾の災禍に焦点を当て、①どのような心霊・超常現象の語りがあるのか(語りの採集と記録)、②語りにおいて戦争やその死者はどのように位置づけられているのか(内容の分析)、③その語りはどのように語り継がれてきたのか/こなかったのか(伝承の要因とメカニズムの理解)という問いの解明に現地調査を通じて取り組む。

研究実績の概要

本研究の目的は、心霊体験や超常現象の語りが、どのように戦争を伝えるのかについて多面的に明らかにすることにある。そのために、初年度となる2025年度は、広島市が被った原子爆弾の災禍に関連してどのような心霊・超常現象の語りがあるのか(語りの採集と記録)を探るため、主に二つの観点から現地調査を行った。一つはかつて心霊・超常現象があったとされる場所に着目し、現状がどのようになっているのかについて探る調査に着手した。もう一つは多くの負傷者が運び込まれ亡くなったり、関連する死者が弔われたりする場所に着目した調査である。また、こうした場所にまつわる現象を掘り起こすためにそれらの場所で実際にどのようなことが起きたのかについても資料をもとに検討した。
当該年度の現地調査では(1)原爆の災禍にまつわる心霊・超常現象の記憶や記録はほとんどなかったものの、(2)死者が埋葬された場所の一つで戦後に不可思議な現象のうわさがあったことが確認された。関連する事柄として、(3)事前調査で心霊超常・現象があったとされる場所においてはその戦跡がほぼ残っていないこと、(4)原爆の死者にまつわる場所で、原爆に関係しない超常現象の語りが見られたこと、がある。これらについては今後より掘り下げていく必要がある。
研究報告の実績としては以下が挙げられる。オカルト雑誌への読者投稿欄の中にアジア・太平洋戦争にまつわる心霊・超常体験談がしばしばあることに着目し、その内容と分析を行った論文が関東社会学会の学会誌に掲載された。また、関連して、日常の中で〈歴史〉に触れることについて報告を別の場で行った。さらに、より大きな視点からいえば、本研究は「戦争体験の継承」という価値規範と現象を調べるものである。その観点から「被爆体験の継承」と社会運動の関わりを検討する論稿を執筆した。

現在までの達成度
現在までの達成度

2: おおむね順調に進展している

理由

おおむね順調であると考えている。本研究の目的は、心霊体験や超常現象の語りが、どのように戦争を伝えるのかについて多面的に明らかにすることにある。そのために、初年度となる2025年度は、広島市が被った原子爆弾の災禍に関連してどのような心霊・超常現象の語りがあるのか(語りの採集と記録)を探るため、現地調査を実施し、これまでの研究を整理した論稿や報告を行った。
調査においては、心霊・超常現象の体験談等について掘り起こしができているとは言えないことから「遅れている」とも考えられる。しかし、逆に関連する心霊・超常体験談を探しても中々見つからないという状況が「なぜそうした体験談等が残っていないのか」という新たな疑問を提示させつつある。そのことは本研究の大きな目的である「戦争体験の継承」について考える視点を提供することになることから「順調」だと判断している。
報告においては、本研究としての直接の成果ではないものの、関連する論文と口頭発表を行なっており、順調と考える。

今後の研究の推進方策

今後の研究の推進方策として、現地調査を引き続き実施するとともに、関連する心霊・超常現象の語りを掘り起こすため、質問紙調査の実施を検討する。現地調査では、かつて心霊・超常現象があったとされる場所において周囲への聞き取りなどを進める。同時に、原爆の災禍にまつわる場所の対象範囲を広げ、新たな調査を実施していく。一方で、関連する心霊・超常現象の語りを広く探すために、質問紙調査(インターネット調査)の実施を検討していきたい。
研究報告としては関連する論稿を執筆するとともに、その内容について国際学会で報告していく。

報告書

(1件)
  • 2024 実施状況報告書
  • 研究成果

    (8件)

すべて 2025 2024

すべて 雑誌論文 (4件) (うちオープンアクセス 2件、 査読あり 1件) 学会発表 (4件) (うち招待講演 2件)

  • [雑誌論文] ひらかれた研究の場をめざして―広島平和記念資料館における調査研究のあり方を考える2025

    • 著者名/発表者名
      根本雅也
    • 雑誌名

      広島平和記念資料館資料調査研究会研究報告

      巻: 20 ページ: 51-54

    • 関連する報告書
      2024 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 心霊・超常体験談が映し出す〈戦争の歴史〉の想起と伝承――雑誌『ムー』における読者投稿欄の分析――2024

    • 著者名/発表者名
      Nemoto Masaya
    • 雑誌名

      年報社会学論集

      巻: 2024 号: 37 ページ: 80-91

    • DOI

      10.5690/kantoh.2024.80

    • ISSN
      0919-4363, 1884-0086
    • 年月日
      2024-09-03
    • 関連する報告書
      2024 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Suffering, Struggling, and Searching for Meaning: Rethinking the Perspective of Atomic Bomb Survivors in Japan2024

    • 著者名/発表者名
      Masaya Nemoto
    • 雑誌名

      New England Journal of Public Policy

      巻: 36(2) ページ: 1-4

    • 関連する報告書
      2024 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 継承と平和―広島における体験継承の目的化と平和運動の変質2024

    • 著者名/発表者名
      根本雅也
    • 雑誌名

      平和社会学研究

      巻: 2 ページ: 88-109

    • 関連する報告書
      2024 実施状況報告書
  • [学会発表] なにを、なぜ継承するのか――被爆地における「継承」の力学と原爆被害者の生2025

    • 著者名/発表者名
      根本雅也
    • 学会等名
      社会学系コンソーシアム 2024年度シンポジウム「〈原爆〉をめぐる記憶と継承」
    • 関連する報告書
      2024 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 〈公共空間〉としてのカフェをつくる2024

    • 著者名/発表者名
      根本雅也
    • 学会等名
      科研費「原爆を記憶する空間と場所――被爆都市広島のビジュアル・エスノグラフィ」(基盤(B)#24K00319)研究会
    • 関連する報告書
      2024 実施状況報告書
  • [学会発表] アーカイヴをつくること、アーカイヴになること―広島原爆のアーカイヴ化と実践の力学2024

    • 著者名/発表者名
      根本雅也
    • 学会等名
      日本文化人類学会第58回研究大会
    • 関連する報告書
      2024 実施状況報告書
  • [学会発表] 日常生活における〈歴史〉の体験と想起―戦争にまつわる心霊・超常体験談は何を映し出すのか2024

    • 著者名/発表者名
      根本雅也
    • 学会等名
      保苅実著作集刊行記念ブック・ラウンチ「爆発の起源」
    • 関連する報告書
      2024 実施状況報告書
    • 招待講演

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公開日: 2024-04-05   更新日: 2025-12-26  

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