研究課題
基盤研究(C)
自律、つまり、自分の生き方を自分で決定できることは現代社会において重要な価値とみなされている。しかし、自律をどのように捉え、また実現するのかという点では、さまざまに異なる考えが存在する。この研究ではとくに自律に対する関係論的アプローチを検討する。これは自律とは個人の力で達成できるものではなく、社会の全体的なあり方や他者との関係のなかでうまく発揮されたりされなかったりするものだと考えるアプローチである。この研究ではとくに自分の望みやできること、自分の置かれた状況やとれる選択肢など、さまざまな自律の実現にかかわる知識の問題に着目し、知識の面から自律を促すコミュニケーションの方法を分析する。