研究課題
基盤研究(C)
本研究は、知識社会学的関心をモノと場所に着目するメディア論的手法(ANTやモビリティ研究)と接合させ、「有害」認識や規範とは〈人・モノ・場所〉の相互作用のなかでこそ規定されるとの立場に立つ。具体的には戦後の悪書追放運動がこれらのいかなる連関において正当性を獲得したのかを論じ、そのうえで全国的に展開されている有害環境浄化活動を歴史的・社会的文脈に位置付ける。これにより青少年保護育成に関する行政施策に資する知見を提出し、さらみは「書物の破棄」という行為をめぐる基礎研究の確立も目指すものである。