研究課題
基盤研究(C)
先行研究は、第二次世界大戦期までの西部地域における日本人移民と日系2世を重点的に考察してきた。ところが今日の日系人人口は、主に3世以降の人々で構成されている。またテキサス州では、比較的安価な生活費と経済的活況を背景に、日本人と日系人が増加傾向にある。ところが、彼らを巡るこうした新しい動向を踏まえた研究は、今日まで限られている。申請者は、戦前と戦時中、そして戦後から今日までの2つの分断している時代を連結させ、同州における日本人移民と日系人の歩みを連続的なものとして捉える、総合的な研究を目指している。特に、複数世代に渡る記録から、アイデンティティや日本の文化や慣習の継承についての実態を検証したい。