研究課題
基盤研究(C)
本研究は、視覚・聴覚に障害をもつ被爆者の立場から、これまで「体験の継承」という視点からのみ描かれてきた被爆地の歴史を、「障害者の社会的包摂」という視点からも再把握していく試みである。「ピカ」が見えず「ドン」が聞こえなかった被爆者は、戦後自らの体験をどのように伝え、また周囲の運動や行政当局は彼ら彼女らをどのように支援してきたのか、1945年の戦後復興期から障害者運動が高揚する1960年代をはさみ、現代につながる1990年代に至るまでの期間で、その実態を解明していく。