研究課題
基盤研究(C)
紅麹は,紅麹菌より製造される高い食品機能性を有する麹でり,古くからアジアの伝統発酵食品製造に利用されるが,その製造の困難さから利用範囲は限定的である. 紅麹製造の大きな課題の一つに“紅麹菌の生育の遅さ”が挙げられ,製造時に雑菌汚染を受ける危険性を高めている.申請者は,これまでに紅麹菌の胞子に酢酸処理を施すことで, 雑菌汚染の防止と紅麹菌胞子の発芽率が向上することを世界で初めて発見している.本研究は,紅麹菌の初期生育を改善・安定化させることを目的とし,酢酸が紅麹菌胞子の発芽を促進するメカニズムを糸口として紅麹の安定製造方法を確立することを試みる.