研究課題
基盤研究(C)
海産魚介類の生食によるアニサキス症患者は、年間約2万人と推定されており、現在日本で最も多い食中毒となっている。定説では、太平洋側の魚介類にはAnisakis simplex sensu strictoが、日本海側の魚介類にはA. pegreffiiが多数を占めるとされてきた。しかし申請者は、この定説とは少し異なる魚種も存在すると示唆した。そこで、本研究では、魚種間で異なる虫種規定要因の解明を目的とし、回遊・摂餌・成長海域等に着目し、日本近海産魚介類におけるアニサキスの調査を実施する。魚種別・季節別・産地別の虫種リストを作成し、食中毒リスクを可視化する。