研究課題
基盤研究(C)
本研究では、社会科学や認知科学における人々の連帯や分断に関わる知見も踏まえつつ、アートの批評性と社会における市民性の関係についての基礎研究、国内フィールドワークとイタリアの実地調査、これらを総合した教育モデルの構築と試行的実践を行う。これによって、J .ボイスが「社会造形(彫刻)」という理念に基づいて提起した、社会的コンフリクトが主題化された現代アートへ、市民が参加し、気づき、行動変容へ至る一連の循環の可能性を再検討する。総じて、アートの批評性による市民性教育や「公共圏の創出」の機能や意義を再定義し、教育実践上の貢献について明らかにする。